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マイクロバイアルシフト・・・
むし歯や歯周病の原因菌は2022年の現在では特定されています。
(新たな細菌が見つかる可能性もありますが・・・)
細菌感染なので、細菌をなくしてしまえ!という治療が考えられてきました。
治療法としてDDS(ドラッグデリバリーシステム)などがあげられます。
一昔前は抗生物質で細菌を殺してしまえば病気も治ると言う発想でした。消毒薬、農薬と一緒の考えです。
善玉菌も悪玉菌も一緒にです。この方法では菌交代現象が起きて、違う病気が発症するでしょう。
しかし体の中ではこの菌を完全に取り除く方法が無いことも解ってきました。(0ゼロにはならない!)
それは、むし歯菌も歯周病菌もお口の中に常に存在している常在菌だからです。
口腔内細菌の割合と言うのは3~18歳ぐらいで決まってしまうという研究もあります。
人の口の中では常在菌は取り除いても時間が経てばお口の中に同じ割合で戻ってきます。
細菌叢という我々が長年培ってきた生命の根源ともいえる、個人個人で確立した最近の割合です
私たちの体表や口腔、腸などの消化器官には非常に多くの細菌が存在しています。
その構成は通常、善玉菌:悪玉菌:日和見菌(その状況で良くも悪くも働く菌)が2:1:7の割合とされています。
細菌の細かい構成は個々人によって違いはあるものの、通常は病原性がなく安定しています。
しかし、生活環境などによりこのバランスは崩れ、病原性を発揮します。
2:1(悪玉菌):7が2:7(悪玉菌):1になってしまったりします。
ここで病気が発症します。
病原性のない状態から病原性を発揮する状態に変化することをマイクロバイアルシフト(Microbialsift)といいます。
口腔でマイクロバイアルシフトが起こるとむし歯や歯周病が発病します。
私たちは健康に生きていくために何をすれば良いのでしょうか。
答えは・・・細菌と仲良くしていくことです。
今は口腔内フローラ、腸内フローラと言われるようにいろいろな細菌が微量にお花畑のように綺麗に整備されて咲いている状態が一番病気になりにくいと言われてもおります。
闇雲に殺菌をするだけでは菌交代現象を起こし疾患の原因になってしまいます
口腔内環境、腸内環境を整え、細菌たちと仲良く暮らしていくことが健康のために必要です。
そして崩れた細菌の割合を整える、マイクロバイアルシフトを正常な状態に戻す食生活、
規則正しい生活により、栄養状態を改善して、体を健康にしていくことが必要です。